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GSnap(ピッチ補正エフェクター)の紹介
投稿日:2008-01-04 Fri
GSnapはフリーのピッチ補正エフェクターです。このエフェクターを使えば、ボーカルのピッチを補正することができます。ボーカロイドの歌声の補正に便利だと思います。「ボーカロイド調教時にはピッチ補正を」と叫ばれている割にはGSnapを使った事例の情報が無かったので、自力で調べてみました。間違いがあるかもしれませんがご容赦ください。なお、フリーのピッチ補正エフェクターは他にもあるようで、GSnapが最良の選択ではないかもしれません。
■ GSnapの入手とインストール
[GVST - GSnap] からダウンロードできます。GSnap.zip、GSnap-GJ.zipの2種類がありますが、スキンが異なるだけで機能は同じです。本記事ではGSnap.zipを使っています。
インストーラは付いていませんので、zipを解凍し、VST Pluginsフォルダにコピーしてください。
■ GSnapの追加方法
ミキサーのボーカルトラックのFXスロットにGSnapを追加します。

私はこんな順序でエフェクタを並べています。(これが最善かは不明ですが)

■ GSnapの概要
GSnapの画面は次のとおりです。

(1) グラフエリア
GSnapによるピッチ補正の様子がグラフで確認できます。
縦軸がピッチ、横軸が時間です。
補正前の音が赤色で、補正後の音が緑色で表示されます。

(2) スケール表示エリア
ピッチ補正する際、使ってよい音程を指定します。

(3) 補正設定
補正動作に関する設定を行います。
Fixedモード、MIDIモードどちらの場合でも有効です。
(4) MIDI設定
MIDIモードの動作を設定します。
MIDIモードの場合のみ有効です。
■ ピッチ補正モードについて
GSnapでは、2種類のピッチ補正モードが用意されています。
(1) Fixedモード
スケール表示エリアで設定された音程を元に、GSnapが補正先の音程を自動的に判断します。
(2) MIDIモード
MIDI信号でピッチ補正先の音程を指定します。
■ Fixedモードの使い方
(1) Fixedモードの開始
[Fixed Mode]ボタンを押します。

(2) 使用可能な音程の設定
使用可能な音程を指定する方法は2つあります。
・1つ目の方法:
スケール表示エリアで鍵盤上の□をクリックし、利用可能な音程を指定します。GSnapは、□が白の音程を使います。

・2つ目の方法:
[Select Scale]ボタンを押します。

[Select Key and Scale]画面が表示されます。
キーとスケールを選択し、[OK]ボタンを押します。
(例:ハ長調の場合 C、Major を選択)

利用可能な音程を設定することは非常に重要です。
ボーカロイドが「音痴」な状態では、発声音程がずれて、別の音程を示していることが多いのです。このときに利用可能な音程を指定しないと、間違った補正が行われてしまいます。

利用可能な音程を設定することで、期待通りの補正が行われます。

(3) 補正パラメータの設定
[Threshold]では、どの程度のピッチのずれを補正するかをcent単位で指定します。Fixedモードでは100(1半音)を指定すれば良いです。
[Amount]はピッチ補正の効き具合を、[Attack][Release]ではピッチ補正効果の立ち上がりと終わりの長さを指定します。
次のように指定すると、非常に鋭角的な補正が行われ、「キョロキョロ」した音(いわゆるロボボイス)になってしまいます。
補正前の音声
[ gsnap-1-nogsnap.mp3 ]

[ gsnap-1-fixed1.mp3 ]
次のように、[Attack][Release]の値を上げ、[Amount]を少し下げたほうが自然な感じとなります。

[ gsnap-1-fixed2.mp3 ]
■ MIDIモードの使い方
(1) MIDIモードの開始
[MIDI Mode]ボタンを押します。

(2) MIDIポートの設定
GSnapのMIDIポートを設定します。

(3) MIDI Outジェネレータの追加
GSnapを制御するためのMIDI Outジェネレータを追加します。
ピッチベンド幅に12を、ポート番号に2を指定します。
続けてツマミにモジュレーションのコントロールチェンジを追加します。

図のように入力し、[Accept]ボタンを押します。

(4) 利用可能な音程の制御
利用可能な音程の制御は、MIDI Outジェネレータのピアノロールで行います。
音程の指定方法は2つあります。
・1つ目の方法
利用可能な音程のノートを送信し続けます。
曲の途中で転調したら、あたらしい調で利用できる音程に変更します。

・2つ目の方法
ボーカルと同じ音程(メロディ)を送信します。

ボーカロイドの歌声を補正する場合は、ボーカロイドから歌声のMIDIファイルを取り出し、FL Studioにインポートすると良いでしょう。
「はちゅねのないしょ」のSMFWriterプラグインが入っていれば、次の方法でMIDIファイルを持ってくることができます。(はちゅねのないしょについては、記事「はちゅねのないしょのインストール方法」を参照のこと)
VOCALOID2エディタで[ファイル]-[書き出し]-[SMF/MID]メニューを選択し、MIDIファイルを出力する。

FL Studioのピアノロールで[File]-[Import MIDI file]メニューを選択し、MIDIファイルをインポートする。

(5) ピッチベンドとモジュレーション
MIDI設定の[Pitch Bend]を大きくすることで、最大2半音までピッチベンドすることができます。
[Vibrato][Vib Speed]を変更することで、モジュレーションコントロールチェンジでビブラートをかけることができます。
ボーカロイドの歌声にピッチベンド・モジュレーションをかけると不自然になってしまいますので、あえてロボットっぽさを狙う用途以外では使わないほうが良いと思います。

■ 最後に
以上、簡単ですがGSnapの紹介を終わります。
ここまで説明しておいてこんなことを言うのもなんですが、ピッチ補正エフェクタのお世話にならないような歌声を作るのが、自然な歌声への近道だと思います。どう設定しようが、ピッチ補正により音声が不自然になることは避けられませんので。
今回紹介した例では、わざとベンド幅20%の音声を利用しましたが、ベンド幅を4%まで下げると、ピッチ補正が不要なほどの歌声を得ることが出来ます。図を見てもわかるように、補正前と補正後の線がほぼ一致します。

テンポが速い曲や、早口の曲など、どうしてもピッチのずれが回避できない場合に限って使うのが良いと思います。
以上
2008/1/4 17:30 追記:
ボーカル補正(ピッチ補正+ハーモナイザ)プラグインが添付されているDAWが結構あるようですね。
ざっと調べたところではこんな感じ。
・Sonar 6/7 Producer Edition
V-Vocal付属
・Music Maker Producer Edition (jamバンド)
Elastic Audio付属
・Samplitude 8/9 professional
Elastic Audio付属
V-Vocal、Elastic Audio共にGUIでビジュアルに編集できるらしく、使いやすそうです。
特にMusic Makerがヤバイですね。乗り換え版だと8000円程度で買えますからね。強敵です。FL Studioにもそろそろボーカル補正プラグインを添付して欲しいなぁ。
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008-08-04 月 23:24:28 |
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[編集]
質問があったので回答しておきます。
本記事ではFL Studioでの操作例を書いていますが、GSnapはVSTプラグインですので、FL Studio以外のDAWソフト(例えばCubase、Sonar)でも利用可能です。
FL Studio以外のDAWソフトで利用する場合は、次の点に着目して操作してみてください。
・エフェクトプラグインとしてGSnapを追加する。
・MIDIモードを利用する場合、MIDIトラックの出力をGSnapに送信する設定にする。
・GSnap本体の操作方法はFL Studioの場合と同じ。
本記事ではFL Studioでの操作例を書いていますが、GSnapはVSTプラグインですので、FL Studio以外のDAWソフト(例えばCubase、Sonar)でも利用可能です。
FL Studio以外のDAWソフトで利用する場合は、次の点に着目して操作してみてください。
・エフェクトプラグインとしてGSnapを追加する。
・MIDIモードを利用する場合、MIDIトラックの出力をGSnapに送信する設定にする。
・GSnap本体の操作方法はFL Studioの場合と同じ。
このコメントは管理人のみ閲覧できます
2008-08-20 水 18:43:03 |
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「中田ヤスタカみたいな音を作りたい」というのは、私の当面の目標だ。あの人はホ... 2008-01-24 Thu 18:57:27 | みくりんず作業日誌。
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